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吾輩は猫である [夏目漱石]

昨日の「漱石の日」に続き、本日は「猫の日」だそうです。

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いろいろな「~の日」があるのですね。
明日は何の日なのだろう。

「漱石」「猫」というワードが出てくると、やはりこの作品ですね。

夏目漱石のデビュー作「吾輩は猫である」。

漱石作品の中でも大好きな作品です。

神経衰弱によりイギリス留学から帰国した漱石先生は、親友 正岡子規の
弟子である高浜虚子の勧めで、雑誌「ホトトギス」でこの作品を連載する
ことになりました。
気晴らしのために筆を取った漱石先生ですが、この作品が大ヒットとなり、
国民的作家としての道をふみだしたのです。

先生は当時38歳。
新人としては遅咲きですが、勢いがあってイケイケの文章は、瑞々しさを
感じさせます。

個性的な登場人物が作品の中で生き生きと動き回り、どうでもいいことに
ついて語り合う。
そんな人間たちの様子を、猫の目を通して世の中を俯瞰しながら見るという
切り口が斬新であり、と同時に自分自身をも客観的に見ている漱石先生の
冷静さにとても驚いてしまいます。

作品の最後では、先生が晩年に理想とした「則天去私」という思想にも
つながるような展開になっていて、先生の作家としての旅はまさにここから
始まったのです。



よろしければ、「吾輩は猫である」の装幀についての記事もどうぞ。↓
https://tsukimisou-rock.blog.ss-blog.jp/2020-12-20

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