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夏休みに読みたい本<坂の上の雲> [本のこと]

あれ、気づくと8月ももう終わりですね。
夏休み、終わっちゃう。あ、でも大学生はもう少しお休み?社会人でも、これから夏休みをとる方いらっしゃいますよね?
ということで、今回の夏休みに読みたい本は。

司馬遼太郎「坂の上の雲」。

言わずと知れた司馬遼太郎先生の歴史小説で、以前NHKでドラマ化もされました。
全8巻となかなか読みごたえがあるので、長いお休みの時がいいかなという理由での選書。私自身は社会人になってから、何か月かかけて読破しました。

物語の舞台は、明治維新を経て近代国家へと急速に向かっていく日本。日露戦争に勝利するまでの激動の時代に生きた人々の群像が描かれています。
主な主人公は、ともに伊予松山で生まれた三人。
世界最強といわれたロシアのコサック騎兵集団を破り、日本陸軍の騎兵の父と呼ばれた秋山好古。
その弟で、東郷平八郎率いる海軍の参謀として優れた戦略をたて、日本海海戦でバルチック艦隊を破った秋山真之。
そして、日本の近代文学に大きな影響を与え、日本を代表する俳人である正岡子規。

いやしかし。
確かに3巻ぐらいまでは3人が主人公という感じではありますが、中盤以降は日露戦争で活躍した日露の登場人物たちにスポットがあたり、主人公がたくさんいるという印象です。子規は途中で亡くなってしまうし…。

もともと戦争ものが苦手なので、日露戦争の話題が中心になってくる4巻あたりは、正直読む速度がなかなか上がりませんでした。けれど、5巻からだんだん面白くなってきてはまり、気づくと8巻を読み終えていたという具合。
特に好きな場面は、児玉源太郎と乃木希典の友情が描かれているあたり。

日露戦争については太平洋戦争に比べるとあまり知識がないので、この作品を読んでどのような戦争だったのかを知ることができました。とはいえ、戦争の描写はやはり読んでいてつらいものです。いくら勝利したとはいえ、多くの命が失われて、その犠牲は計り知れない。
このような戦いを経て太平洋戦争に突入してしまったことを、ただの小説としてだけでなく、事実としてちゃんと受け止めなければならないと思いました。
いろいろ考えさせられる作品なので、今の時代に読むべきなのではないでしょうか。

そういえば、冒頭でも少し触れたようにNHKでドラマ化されたのですが、足掛け3年にわたっての放送だったので途中までしか見ることができませんでした。
配役が絶妙で秋山真之を本木雅弘さん、秋山好古を阿部寛さん、正岡子規を香川照之さんが演じていてピッタリだったのを覚えています。
NHKオンデマンドで視聴できるようですね。
https://www.nhk-ondemand.jp/program/P200900052300000/#/0/0/

偶然ですが、昨日の記事でも子規をとりあげ、今回も子規が登場しますね。
そういえば来月は子規の命日。



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