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北斎づくし [美術]

東京ミッドタウン・ホールで開催されている「北斎づくし」に行ってきました。
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展覧会の見どころが、北斎漫画、富嶽三十六景、富嶽百景の全頁・全点・全図を
一堂に会する展示ということで、まさに北斎づくし!

これまで北斎作品の展覧会には何度か足を運んでいるので、それぞれの作品を
見たことはあるのですが、一度に見る機会というのはなかなか貴重。

その展示方法も特徴的で、北斎漫画、富嶽三十六景、富嶽百景が3つのゾーンで
別れており、特に北斎漫画の展示は広いお部屋にドドーンと全てが展示されて
いるので、ダイナミック!
また、一部を除いて写真撮影がOKでした。
hokusai_8.jpg

一応、初編から順番に展示されてはいるものの、見たいところから好きに見る
ことができます。
こういう展示方法、好きです。

北斎漫画は、漫画といっても現代でいうコミックではなく、絵を勉強する人の
ための絵手本。
絵手本というだけあって、実に細かい描写で江戸の風俗、職人の作業様子を
はじめ、動植物、風景、人物、故事から妖怪に至るまでが描かれています。

一つ一つの絵を見れば見るほど、まるで今にも動き出しそうな正確さと
ユーモアあふれる描写に引き込まれてしまいます。
北斎様というと、大胆な構図や発想の奇抜さに目を奪われがちですが、
細かい部分も正確に描く基本的な技術にも、卓越した才能を感じます。

そして、富嶽三十六景。
大好きな作品で、夜寝る前に図録を眺めては江戸時代に思いを馳せています。

少し前に、すみだ北斎美術館の「THE北斎 ―冨嶽三十六景と幻の絵巻―」
という展示を見に行き、そこでは絵に隠された北斎様の驚くべき発想力が
解説されていて非常に面白かったので、思い出しながら今回の展示を見ました。
そちらの展示と合わせて見ると、より一層富嶽三十六景を楽しむことが
できるかもしれません。

富嶽百景は、富嶽三十六景では描き足りなかった北斎様が、その発想を
さらに膨らませて、富士山を題材にした作品の集大成となったもの。
富嶽三十六景で描いた作品の中で、似たような画があったりするので、
比較するのも面白いです。

画狂老人卍という画号に改号し、100歳まで描き続けたいと願った北斎。
絵に対するあくなき探求心と向上心が、一つ一つの作品にこめられて
いるからこそ、多くの人々の心を掴むのでしょうね。

そういえば、音声ガイドのナビゲーターは町田啓太さん。
「女子高生の無駄づかい」や「チェリまほ」等のドラマを見ていたので、
そちらも今回の展示の楽しみの一つでした。

「生誕260年記念企画 特別展 北斎づくし」は、9月17日(金)まで。
詳細は、こちらをどうぞ。
https://hokusai2021.jp/

すみだ北斎美術館については、こちらをどうぞ。
https://hokusai-museum.jp/

タグ:葛飾北斎
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