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夢十夜 [夏目漱石]

真夏の夜にひんやりするお話はいかがでしょうか。

夏目漱石著「夢十夜」。


漱石先生が朝日新聞に入社し、職業作家として「虞美人草」「坑夫」などを
発表した後に書いたものであり、短編でも随筆でもなく小品とよばれるもの。

「こんな夢を見た」という語りから始まる、第一夜から第十夜までの10編の
不思議なお話です。
「世にも奇妙な物語」的な感じでしょうか。

最も有名なのは、
「腕組みをして枕元に座っていると、仰向に寝た女が、静かな声で
もう死にますという。」という冒頭から始まる第一夜。

どのお話も不思議で、もの悲しくて、少し背筋がゾッとする。
読んでいくうちに、夢の話なのか現実なのか分からなくなってきます。

そして、過去にとらわれ、何者かに追われる人達が描かれるのは、後の作品
「門」に続くようにも思われます。

他の漱石作品とはまた違った味わいの「夢十夜」。
岩波文庫の文庫本には、その他に「文鳥」「永日小品」がおさめられています。

また、発売当時に「夢十夜」が収録された「四篇」は、装幀が美しいので、
よろしければご参照ください。
https://tsukimisou-rock.blog.ss-blog.jp/2021-05-21

タグ:四篇 夢十夜
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